僕が5歳のときは、
ドルが300円くらいで、ハイライトが80円で、
「ニューハウス」という当時の建築雑誌に載っている一般住宅の建築費用がだいたいどれも100万円前後で、
刑事ドラマで起こる誘拐事件の身代金もだいたい100万円が相場で、
家のテレビはまだ白黒で、
家には電話が無いから隣の銭湯にお借りしに行っていて、
洋式の水洗トイレは近所の教会にしかなくて、
ヤクルトはガラスの小瓶に入って売られていて、
豆腐も金魚も自転車で売り歩いていて、
ゼンマイを巻かなくても良い時計なんかめったにお目にかかれなくて、
のりあいバスの中には切符を売るための車掌さんが必ず居て、
チョコレートにはチクロが入っていて、
歩行者用の信号機なんてまだ存在すらしていなくて、
三輪トラックのバキュームカーが街中を走っていて、
どこかのお店が自動ドアになったって聞くと皆で見に行ったりとかしていて、
”オー・チン・チン”っていうへんな歌が流行って
・・・・って、思いつくままに列挙していたら、
で、何が言いたかったのか、すっかり忘れてしまいました。
窓を開けて扇風機を勢い良く回すと木粉が外に出て行くのです。
つまり換気扇の代わりです。
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