このお客さんのことは20歳そこそこの頃から知ってるんですよ
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C-273 ウォールナットのオーダーカップボード(食器棚)
初めて行き会ったのはもう20年近く前のこと
神奈川某所での展示会場でたまたまクラポの家具を見てくれて以来のおつきあい
転居を機に食器棚とサイドボードを注文してくれました
今では希少になった”初期のクラポを知っている人”のひとりです
そして「初期のクラポ」が好きだと言ってくれる珍しい人でもあります
女性なんですけどね
「曲線なんか絶対に使わないぞ」と意地になっていた初期のクラポ
理由もなく、ただ漠然と、でもなぜかはっきりと「ダメ」な気がしていました
今にして思えば「曲線なんか使うのは10年早いんだよ」という気分だったのかもしれません
「まずは直線で勝負しろや」 と
「未熟者が曲線に逃げてんじゃねえよ」 みたいな
そんなんだから、出来上がる家具は面白くもない四角い普通の家具ばかり
丸っこくて可愛らしいクラフト家具の全盛期に、そんな素っ気ない家具が評価されるはずもありません
展示会に出展しても全く売れない・・・というか、見向きもされない
そんな中、彼女はそれを「良い」と言ってくれて、その言葉にずいぶん励まされたものです
だから、今回作ったのもまっすぐな家具
提案の中には曲線を取り入れたものもあったのですが、あっさり却下されました
まあ、そう来るだろうなと思ってましたけどね
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家具工房クラポ □□ □□ □□ □□
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